お茶のまち 金沢(加賀棒茶)を訪ねて
昨年12月、加賀棒茶を訪ねて金沢を旅しました。加賀棒茶は、石川県で作られている茎焙じ茶です。
見学させて頂いたのは、森本駅のそばにあるあずま園茶舗。
上の写真は棒茶の元、茎茶。産地は決めておらず、主に伊勢や静岡から仕入れているそうです。高価な宇治の碾茶茎茶(右から2番目)もありました。棒茶は香りが命で、品質は碾茶茎茶、一茶茎茶(一番茶の茎茶)、二茶茎茶(二番茶の茎茶)の順で良いそうです。
工場には焙煎機が2台あり、1台は排気乾燥火入機(ドラム式焙煎機)です。
上の口から茎茶を投入し、職人の勘で温度と時間を決め、下の口から炒った茎茶が出てきます。焙煎した茶を茶箱の中で、すぐかき混ぜて冷まします。茶が縮み引き締まるからだそうです。
もう一台は、自動砂炒焙機です。1時間でも2時間でもお茶を投入でき、茶が膨らみおいしい棒茶ができます。熱した砂の熱で、お茶を焙煎します。
投入口(一番左の写真)に茎茶を入れると、焙煎機の中(左から2番目)に運ばれ、砂と一緒に回ります。通過時間は2分です。出口(右の写真二枚)には異物を取り除くための磁石があります。お茶は出てきますが、砂は出てきません。
茶箱に集めた焙煎したお茶を床の上の台に広げ、棒でかき混ぜて冷まします。再び茶箱に戻し、折りたたみ式の台もしまいます。
砂炒焙機に入れる砂も見せて頂きました。使用前の白い砂と使用後の黒い砂です。
最後に、店主のしんちゃんに淹れて頂いた棒茶を試飲させて頂き、お話を伺いました。石川県は茎焙じ茶の発祥地で、加賀棒茶は昨年1月に地域団体商標に登録されました。しんちゃん、ありがとうございました。
「お茶のまち 金沢(兼六園)を訪ねて」に続きます。