美味しいアイスティーが飲みたくなる夏。つい、喫茶店でもアイスティーをオーダーしてしまいます。でもよく見てみると、グラスに注がれた紅茶の色が、白く濁って見えるときがありませんか?
これはクリームダウンやミルクダウンと言って、名前の通りミルクやクリームを入れた時のように、白く濁って見える現象のことを言います。紅茶にはタンニンとカフェインが含まれていますが、冷やされることで、この二つの成分が結合して白く濁って見えるのです。
クリームダウンを起こさない方法は、タンニンの少ない茶葉を選ぶこと、砂糖を入れること、氷の霜をとること、などがあります。
お湯をさせばクリームダウンは一時的には晴れますが、またすぐに濁ってきます。タンニンの多い茶葉を使うと、クリームダウンは早く起きやすくなります。
紅茶の色がきれいに見えるアイスティー向きの茶葉は、ニルギリ、ジャワ、アールグレイなどです。
それでもクリームダウンが気になる方は、アイスミルクティーをお勧めします。ミルクは市販の牛乳をそのまま使います。お好みでスライスしたバナナなどを乗せても、美味しいですよ。

紅茶をいれるとき、そのリーフの中に、他とはちょっと違う色の茶葉を見つける事はないですか?
色の異なる茶葉の正体、それはチップです。チップが多く含まれている紅茶は、良い品質のお茶です。ではチップとは一体何でしょう?
紅茶は一芯二葉摘みで、葉の芯芽と上から2枚の葉を手摘みして作ります。チップはまだ開かない葉の芯芽の部分を指し、紅茶液で染め、金色に光ったものをゴールデンチップ、芯芽を自然乾燥させたものをシルバーチップと言います。
そしてこのゴールデンチップだけを集めたものをゴールデンチップスと言い、シルバーチップだけを集めたものをシルバーチップスと言います。どちらも生産量が限られているので、市場で手に入れる事は難しい、希少価値のある紅茶です。


これがゴールデンチップスです。葉の大きさが3cm以上のものもあります。


これがシルバーチップスです。ゴールデンチップスと同様、茶葉が3cm以上あるものもあります。
せっかくなので、ゴールデンチップスとシルバチップスを比べてみましょう。


違いがおわかり頂けたでしょうか?
もしスリランカに行く機会があれば、ゴールデンチップスやシルバーチップスを探してみてはいかがでしょうか?珍しい紅茶を探し歩くのも、なかなか楽しいものです。
今月末から友人が、数ヶ月ほど南米に研修に出かけます。南米というと思い出すのが、約3年ほど前に公開された映画「モーターサイクル・ダイアリーズ」。ご覧になりましたか?
かなり前に上映されたので忘れかけている方もいらっしゃるかもしれませんが、この映画は、キューバ革命のヒーロー、チェ・ゲバラの青春時代を綴ったストーリーです。そして劇中に「マテ」を飲むシーンが3回あります。
「マテ」。日本ではあまり馴染みのない名前ですが、お茶、コーヒーと並んで世界3大飲料のひとつと言われる、南米の人々に1000年以上も飲み継がれている歴史あるお茶です。正式名称をジェルバ・マテと言い、ジェルバはスペイン語でハーブを、マテは現地のインディアン語でひょうたんを意味します。つまり直訳すると、ハーブひょうたん。マテはハーブです。
ではなぜ、ハーブひょうたんと言うのでしょうか?それは、マテの飲み方に関係があります。先端が茶こしになっている金属のストロー、ボンビージャを、ひょうたんで作った壷にさして飲むからです。これは南米独特の飲み方で、マテ壷には他に、磁器、プラスティック、ガラス、金属、木、水牛の角などで作った容器もあります。

有名サッカー選手も飲んでいるはずのマテの原産地は、サッカー強国アルゼンチン、ブラジル、パラグアイの3カ国にまたがる世界最大の滝、イグアスの滝の周辺。それ以外の場所では育ちません。そんなマテの魅力は、フラボノイドを多く含み、鉄分、食物繊維も豊富なため、飲むサラダと言われる成分です。内臓に負担をかけず、寝る前に飲んでもあまり心配ないので、異国の地での健康管理におすすめです。
種類は大きく分けて、グリーンマテとローストマテの2つがあります。いずれも飲みやすい味です。

グリーンマテ ローストマテ
もうすぐ南米に行ってしまう友人へ、本場のマテを飲みながら頑張ってね。
いつも、どんな水(お湯)でお茶をいれていますか?
大抵の方は水道水とお答えになるはず。でも今は、コンビニや薬局、スーパーやネットで、いろいろな種類のペットボトル入りの水が販売されていますね。お水も選べる時代になりました。では、お茶をいれるのにはどんな水が適しているのでしょうか?
水は、WHO(世界保健機関)による軟水・硬水のガイドラインで、硬度0〜60度が軟水、60〜120度が中程度の軟水、120〜180度が硬水、180度以上が非常な硬水と分けられています。この硬度とは、水に含まれるカルシウムやマグネシウムの量を表したものです。
コンビニなどの店頭でよく目にするコントレックスは、硬度1468。エビアンは硬度304。ボルヴィックは硬度60。南アルプスの天然水は硬度30。WHOの基準に当てはめると、コントレックスとエビアンは非常な硬水で、ボルヴィックは中程度の軟水。南アルプスの天然水は軟水です。特にコントレックスの数値は高いです。
では、蛇口をひねると出てくる水道水はどうでしょうか?日本各地でも硬度は異なりますが、東京都内の水道水は硬度60前後です。つまり、軟水か中程度の軟水に該当します。水道局のデーターによると、日本国内の水は、軟水か中程度の軟水となっています。すなわち、私たちの普段の生活を支えてくれ、お茶をいれているときにも役だってくれる水は「軟水」なのです。
生活水が軟水であること。あまりにも当たり前で、そのありがたさに気がつかないかもしれませんが、味、香り、茶液の色で判断すると、お茶には軟水が適しています。紅茶も緑茶も、ウーロン茶も然りです。ただし、水道水でお茶を飲むときは、浄水器に通して浄化したものをオススメします。
以前、南極越冬隊だった方に、南極の水は超軟水だと聞いたことがあります。南極の氷を溶かして飲んだお茶が、とても美味しかったとおっしゃっていました。私たちが南極のお水を手に入れるのは困難ですが、それに近い超軟水の国産の水もあります。それは、屋久島の縄文水。硬度10の超軟水です。

お茶をいれるときにかかせない水。たまには水道水以外の水でいれて、味をくらべても良いかもしれません。
今の季節、花粉症でお悩みの方は多いと思います。知人には、年明けから夏まで悩まされる人もいます。人それぞれアレルギー反応を起こす花粉の種類も異なりますし、体質も違います。そこで、薬やドクターに頼らざるを得なければならない日々を、少しでも快適に過ごすために、お勧めしたいお茶があります。
まず、紅茶の品種である「べにふうき」「べにほまれ」。ウーロン茶では「凍頂ウーロン茶」など。ここまではご存知の方も多いと思います。実は煎茶にも、花粉症対策のお茶があります。それは「おくみどり」「ゆたかみどり」など。いずれも抗アレルギー作用のあるメチル化カテキンが含まれています。
ハーブティーでは、甜茶、ペパーミント、レモンバーム、マテ、ルイボス、エキナセアなどなど。これらのハーブ同士や、お手持ちのお茶とミックスさせてもOKです。この他漢方では、桂枝湯(けいしとう)があります。
ハーブや漢方、お茶の専門店、薬局などでお取り扱いしていると思います。興味のある方は、覗いてみてください。そして、自分と相性の良いお茶を見つけて、花粉症に負けない生活を送ってくださいね。

裏庭のべにふうき。
あなたはミルクティー派ですか?レモンティー派ですか?それともストレート?
私はストレートを飲むことが多いです。次にレモンティー。ミルクティーはあまり飲みません。市販されている牛乳は、無調整、特濃、低脂肪、低温殺菌など種類も豊富で、ミルクも選択できる時代です。ミルクティーには無調整の牛乳を選びますが、先日特別牛乳なる代物を手に入れました。
これが特別牛乳です。


特別牛乳は搾乳と製造が同じ場所で、殺菌せずに販売でき、国内の数カ所でしか手に入れることができません。また、均質化という製造工程を踏まえていないので、よく振ってから開けます。興味がある方は、横浜市青葉区にある「こどもの国牧場」で購入可能です。

今日のティータイムは、特別牛乳で作ったアッサムのロイヤルミルクティー。名付けると、ロイヤルスペシャルミルクティーでしょうか。

特別牛乳で作ったソフトクリーム(こどもの国牧場で販売中)も絶品です。
11月22日はいい夫婦の日。では、11月1日は何の日でしょう?
答えは、灯台記念日、すしの日、犬の日、自衛隊記念日など。またこの日は、日本紅茶協会が定めた「紅茶の日」でもあります。
「紅茶の日」。その由来は1782年にさかのぼります。
伊勢の国(現三重県)の沖先頭、大黒屋光太夫ら16名は、米などを積み江戸に向けて出帆します。しかし遠州灘で嵐に遭い、アリューシャン列島アムチトカ島(ロシア)に漂着。9年後、やっとのことで時の女帝エカテリーナ2世に謁見が叶い、帰国を嘆願します。そして、エカテリーナ2世のお茶会に招かれ、光太夫が日本人として初めて、本格的な紅茶を飲んだとされています。
その日は、1791年11月1日。
その1年後、光太夫ら3名は日本に帰着します。これに基づき、11月1日が「紅茶の日」と定められました。 数奇な運命を辿った光太夫に興味がある方は、井上靖原作の小説、もしくは緒方拳主演の映画「おろしや国酔夢譚」をご覧になってはいかがでしょう。
もちろん、美味しい紅茶を飲みながら。

秋の夜長という言葉どおり、秋の夜は長いです。存分に夜をエンジョイしたい方と、逆に睡眠時間を確保したいという方、夜の過ごし方も十人十色です。
では、夜飲むお茶にもそれぞれの目的に合わせた、十人十茶があるのでしょうか?
読書や学問の秋ということで、眠気を覚まして本や参考書に耽りたい方は、高温でいれた上級煎茶(一茶)や紅茶(二茶)が良いです。高温で煎茶をいれると、カフェインが多く抽出され、眠気防止や中枢神経の刺激になります。
ぐっすり眠って早起きしたい方には、カフェインの少ない番茶(三茶)やほうじ茶(四茶)、ハーブではカモミール(五茶)、ラベンダー(六茶)、レモンバーム(七茶)などが適しています。ラベンダーは単独だと苦いので、ブレンドしたりハチミツなどを加えると飲みやすくなります。
食欲の秋で油脂分の多い食事をした方は、ほうじ茶(八茶)、烏龍茶(九茶)、ジャスミン茶(十茶)などが、口の中をさっぱりさせます。中華街で食事をすると、サービスでジャスミン茶を出されることが多いのも頷けます。
お茶もTPO、そして好みに合わせて、うまく利用したいですね。

街を歩いていると、芳しい香りが鼻先をくすぐる今日この頃。その香りの持ち主は、あちこちのお宅の垣根に、小さなオレンジ色の花をたくさんつけた金木犀。
金木犀はモクセイ科の常緑樹で、原産地は山水画で有名な中国の桂林です。別名、桂花とも呼ばれています。
では、この金木犀の甘い匂いを着けたお茶があることを、ご存知でしょうか?
その名は桂花茶。お花茶です。ベースのお茶の種類も、紅茶、緑茶、烏龍茶とさまざまです。金木犀の花だけの扱いもあります。
今日のティータイムは、清々しい風が運んでくる花の香りと、中国の緑茶をベースにした桂花茶のコラボレーション。より一層秋が深まります。


2007年の中秋の名月は、9月25日でした。(2008年は9月14日です。)お月見されましたか?
お月見というと、いつも想像してしまいます。まあるい月の中で、うさぎが白いお餅をついている姿を。だから我が家のお月見には、うさぎの茶壷(急須)が欠かせません。




上の写真は、台湾の陶器メーカー三希の「小白兎」です。数年前、あまりの可愛さに一目惚れして購入しました。
中国茶を楽しむ方法に、養壷(ヤンフー)という言葉があります。これは、一つの茶壷に一種類、もしくは同種類のお茶だけをいれて、茶壷自体にお茶の成分を少しずつ染み込ませていき、より美味しいお茶が味わえるよう、茶壷を仕立てていくものです。文字どおり、茶壷を育てるという意味です。
養壷用の茶壷には、素焼きのもの(紫砂製)を使用します。プーアル茶や紅茶、発酵度の高い東方美人などで養壷する場合は、比較的色の濃いものを選ぶことです。お茶の葉が大きい場合は、蓋のサイズも大きいものを選択します。養壷用の茶道具、養壷筆や養壷座などもあります。
この小白兎は、台湾の烏龍茶、阿里山茶専用の茶壷です。つまり、阿里山茶で養壷しています、と言いたいところですが、紫砂の茶壷ではないので、気持ちだけです・・・。
ともあれ、茶壷を育てる、なんとなく良い響きですね。