パントリーの整理をしていたら、銀の茶袋が出てきました。袋に書かれている文字は、鳳凰単[木叢]夜来香。読み方は、ホウオウタンソウイエライシャンです。買ったことを忘れていました。
鳳凰単[木叢]は、中国の広東省や福建省などで生産されている烏龍茶です。複数の茶樹ではなく、一本の樹から採れた茶葉で作るため、単[木叢]と言います。鳳凰は、茶葉の形が伝説上の動物、鳳凰に似ているところから付いています。
また、鳳凰単[木叢]の後に続く表記で、そのお茶の香りがわかります。例えば、鳳凰単[木叢]蜜蘭香、鳳凰単[木叢]杏仁香、鳳凰単[木叢]通天香など、数多くの種類があります。
夜来香はカガイモ科のツル植物で、夏から秋にかけて開花時期を迎えます。オレンジ色の星のような形をした花は、夜から早朝の香りが大変良いと言われています。その香りに似ているので、お茶にこの名前がついたのでしょう。
これが鳳凰単[木叢]夜来香です。

茶葉は大きくよれていて黒いです。

さて、その香味はと言うと・・・。
真夏の夜の夢のよう、と言っておきましょう。
夏のお茶、というと何をイメージされますか?
アイスティー、水だしのお茶、麦茶などを想像されるのではないでしょうか?日本の緑茶は、春に摘まれる一番茶が美味しいと言われ、代表的な紅茶の一つであるダージリンは、年に3回も美味しい紅茶が採れる時期があります。では、夏にしか採れないお茶があることをご存知でしょうか?
夏にしか採れないお茶、その名は、東方美人(トウホウビジン)。またの名を、オリエンタルビューティー、フォルモサウーロン、シャンピンウーロン、ハクゴウウーロンとも言われる、複数の名前を持つ台湾が主産地のウーロン茶です。1000種類以上あると言われる中国茶の中でも、これだけ名前の多いお茶は他にないと思います。
発酵度は紅茶(完全発酵)に近い約70%の発酵度で、蜜のような香りとフルーティーな味わいと称される、れっきとした烏龍茶の一つです。香味が紅茶に近いお茶なので、洋菓子との相性も良いです。
この東方美人、製造方法が他の烏龍茶と違います。何が違うかというと、”ウンカ”という虫に葉を噛ませてから、葉を摘みます。”ウンカ”に葉を噛ませてから摘むために、茶葉は夏にしか採れません。”ウンカ”に葉を噛ませることで、新芽の栄養分が多くなり、独特の味わいが出るお茶なのです。茶葉は大きくよれていて、3色(黒・白・茶)以上の葉が混じっています。
これが東方美人です。


夏は、夏にしか採れないお茶で、ホッと一息つくのもオススメです。