HPを開設して10年経ちました。
洋食器が好きで、コーヒーは飲めなかったけれど紅茶は飲めた私。そのどちらにも通じるものに関わりたいと思い、紅茶の勉強を始めたのがお茶の世界へのファーストコンタクト。同じ茶の木から紅茶も烏龍茶も緑茶も作られると知り、ますます茶の世界への興味が広がりました。
『資格を取得しただけではペーパードライバーと同じ。』
日本茶インストラクター仲間の言葉です。あくまで資格取得はスタート地点に過ぎません。自分が体験すること、実践することが大事です。
これからもお茶の良さを伝えるべく、「吃一堑、 长一智」を座右の銘に、一歩ずつ歩んで行きたいと思います。
〜取得及び修了課程〜
日本紅茶協会認定ティーインストラクター 会員No.1664
ブルックボンドハウス認定ティーコーディネーター
NPO中国茶文化協会認定中国茶アドバイザーコース修了
NPO日本茶インストラクター協会認定日本茶インストラクター 認定番号10−2534
日本茶アドバイザー専任講師(茶業概要・インストラクション技術論)
日本茶インストラクターリーダー
NPO・JHS認定中級ハーブインストラクター
NPO食空間コーディネーター協会認定食空間コーディネーター2級
准卓育インストラクター
新宿高野フルーツスペシャル教室修了
1833年、多賀谷家家老、石川官太夫が宇治から茶の実を持ち帰り、凶作対策として生まれた檜山茶。10haあった茶畑は戦争などの影響もあり、現在の面積は、その30分の1の広さで40a。しかも檜山茶生産家は、兼業で僅か2軒のみしかありません(近い将来3軒になる予定)。そのうちの1軒である、大高園の茶小屋を見学させて頂きました。
大高園は多宝院の近くで、霧山天神宮の隣にあります。
入口の階段を上ると出現する、築100年の茶小屋。大高園の茶は檜山流の作り方で、ここで製造されます。この場所でしか作れないそうです。右の写真は、茶小屋の横に伸びる小道。天気が不安定で足元が悪く、行くことはできませんでしたが、道の先には、大高園の10aの茶畑があります。
檜山流の茶の製造方法は、①茶摘み後、茶葉を焙炉の上で1日ねかせ、②笹の入った釜(上の写真)の上で、蒸します。
③蒸した後、炭式の焙炉(上の写真)の上で、
母体の白炭(左の写真)と楢の木の炭(右の写真)に火を行き渡らせてから葉打ちをし、
④かます(上の写真)の上で粗揉みをし、繊維質を壊します。
⑤粗揉み後の茶葉を、再び焙炉の上に移して玉解きし、⑥手揉みをし、
⑦藁(上の写真)と炭を用いたとろ火の焙炉の上で、茶葉を一晩置きます。
焙炉の上の茶葉。ひとつまみ口に入れたら、パリパリして燻製香がしました。燻す理由は不明だそうです。
⑧その後、茶箱(写真後方)の中に1週間置きます。昔は瓶に入れたそうです。
⑨1週間後、出した茶葉を焙炉で乾燥させ、とおし(上の写真)や蓑などを使用してサイズを揃えます。
⑩茶葉は天秤で計量します。左の写真は、茶葉を入れる計量用のザル。右の写真は、天秤棒を持つ園主の大高翔さん。私たちを袴で迎えて下さった大高さんは、お隣の神宮の神主でもあります。
見学後、Part3で紹介する檜山崇徳館に場所を移し、大高さんが淹れて下さった檜山茶を頂きました。
大高園の檜山茶の感想は、ミルキーな香りがして、青々とした玉露の香味に似ているが重くなく、燻製香が隠し味でした。
私たちが訪問する直前、テレビ局の取材が入り放送された為、お茶はすべて売り切れで購入できませんでした。残念。
Part3に続きます。
12月4日は午後から、世話人の公開会議や生産者によるシンポジウム、パネルディスカッションが行われました。
12月5日は朝から、奈良県の品種茶やまとみどりやティーツーリズム研究発表、生産者公開会議が開かれました。
奥の深い話が聞けて、満ち足りた時間を過ごせました。
写真は、月日亭の大和茶粥膳。ほうじ茶で炊いた茶粥です。さっぱりしていて食が進むこと!一度はお試しあれ。
今年の地紅茶サミットは、熊本県水俣市で開催予定です。