茶旅2日目は、沖縄県名護市にある、金川製茶を視察させて頂きました。金川と書いて、カニガワと読みます。工場全景(左)と育種中の苗(右)。品種はべにふうき、あかね、ゆたかみどり。ポットから畑に移植します。
工場では早速、金川製茶の紅茶を、テイスティングカップで試飲させて頂きました。ゆたかみどり、やぶきた、べにふうきのブレンドです。
紅茶の生産は年2〜3回。2012年から始まりました。品種によっては、2月下旬から茶摘みがスタートするそうです。
手作りの可搬型萎凋槽。送風機が横についています。
ステンレス製の揉捻機と金川製茶4代目、比嘉竜一氏。
発酵機は作らず、以前緑茶を生産していた時、受け皿として使用していた杉の木の箱に入れ、発酵させているそうです。
乾燥機と金川製茶3代目、比嘉猛氏。
工場見学の後は、畑も見せて頂きました。沖縄本島中北部に広がる、酸性土壌、国頭(くにがみ)マージ。金川製茶の畑は国頭マージです。
名護岳が見える、標高70mのべにふうきの畑(左)とべにふうきの原木(右)。元銅山だった山に作った茶畑。畑の下には洞窟跡があるそうです。
6月上旬に、沖縄県農業研究センター 名護支所を視察させて頂きました。
最初に見せて頂いたのは、立って乗るタイプの1人用乗用型摘菜機。沖縄ではこのサイズで十分だそうです。
そして、紅茶向きの品種、べにふうき、べにふじ、べにひかり、べにほまれ、べにシリーズの畑(写真左)とゆたかみどりの畑(写真右)。
写真を撮りすぎて品種がわからなくなった、茶樹のアップ。
育種中の品種「マニプリ」と「あかね」。
視察後は、研究センターで育種しているお茶(写真左)と沖縄産紅茶(写真右)の試飲もさせて頂きました。
霜が降りない沖縄は4回茶摘みをし、生産量の90%が煎茶、3〜5%が紅茶です。また、南の島ならではの特徴として、冬に茶葉が休眠しないので、芽揃いが良くないデメリットがあるそうす。
大倉集古館で開催している、愛のヴィクトリアン・ジュエリー展。
1837年から1901年まで、ヴィクトリア女王がイギリスを統治していた時代、ジュエリーも進化して行きました。上の写真は、女王が8人の女官にプレゼントした、ミニアチュールペンダントトップ。ジョージ4世から譲り受けたダイヤモンドのティアラ、イヤリング、ペンダントを身につけたヴィクトリア女王を、ダイヤモンドで囲っています。
興味深く拝見した、ジョージ4世の皇太子時代のデスクシール(印章)。ゴールドとシトリンで作られています。左下は英国王の、真ん中下はコーンウォール公の、右下はプリンス・オブ・ウェールズの紋章が刻まれた、3面のデスクシールです。
こちらはヴィクトリア女王のシール。ゴールド、アゲート、カーネリアンで作られています。黒人女性の胸像が施され、当時の首相ベンジャミン・ディズレイリ、インド担当大臣ソールズベリ、外相ダービーのカメオで取り囲んでいます。カーネリアンのインタリオには、ヴィクトリア女王の紋章があります。
ティーテーブルセッティングも展示されていました。19世紀半ばの貴族社会では、ヴィクトリアンティーと言われるオフィシャルな茶会へ発展し、磨かれた銀器やイギリス製陶磁器をテーブルに乗せたティータイムが、どれほど開かれたことでしょう。ヴィクトリアンティーとは、1、ティーは正しくいれること。2、お茶請けは豪華であること。3、優雅でセンスの良いテーブルセッティングをすること。
6月25日まで。