先月の島根の旅では、(有)宝箱の産業廃棄物を堆肥にする工場と有機栽培の茶畑も視察させて頂きました。

廃棄された木材を回収して機械(左下の写真)で粉砕し、発酵させて堆肥(右下の写真)にしています。

ミミズ、昆虫、微生物が生息しやすい環境を作り、土壌を改善し、自然の力で良質な作物を育てることを実践している会社です。

上は、採算が合わず放棄された畑を再生させた記録写真です。畑に設置されていました。

視察させて頂いた、さやまかおりの茶畑。

以前は柿畑だった、べにふうきの茶畑。木の向こうに中海が見えます。

やぶきたの茶畑。木の向こうに宍道湖が見えます。標高は200m。昭和60年に作られた茶畑は、風があるので防霜ファンがありません。現在の広さは17ヘクタール。経済的には、45〜46ヘクタールは必要だそうです。

畑の周りには、ハチミツを採るためのラベンダー(上の写真)やローズマリーが植えられていました。景観も大切にしていて、200本以上の桜を各圃場に植えたそうです。

圃場では地下水を利用していました。良質な軟水です。茶工場の壁には、JAS適合証が掲示されていました。

煎茶、紅茶、玄米茶なども試飲させて頂きましたが、その中でも特に興味を引いたのが、右上のくろもじ番茶。クスノキ科の落葉低木樹で、花と葉と枝をお茶にしています。インフルエンザ対策に期待されているそうです。
島根に行って来ました。

島根と言えば、ぼてぼて茶。ぼてぼて茶が体験できる塩見茶屋さんへ。

ぼてぼて茶は、塩をつけた専用の茶筅で番茶を泡立て、数種類の具を入れて頂く振り茶です。江戸時代に生まれた食文化で、一説によると、鷹狩り好きの不昧公(松江藩7代目藩主、松平治郷)が、鷹狩りで小腹が空いた時食べたとされています。現地の言葉で箸間(はしま)と言い、おやつの意味だそうです。

このお店の具は7種類です。季節によって異なります。野焼はかまぼこのような特産品です。

上は、煮出した茶花入りの番茶を、塩をつけた茶筅で泡立てているところ。茶花がないと泡立ちません。泡立てる時の音から、ぼてぼて茶と名付けられたそうです。

泡立ったら具を入れてなじませ、出来上がり。お碗を片手で回して豪快に飲み、底に残った具は黒文字で掻き出します。

昔は茶の木が各家に植えられていて、その茶を摘んで番茶にし、家にある残り物を具にして食べていたそうです。番茶の作り方は、蒸熱(蒸す)→粗揉(温風で撹拌し水分を飛ばす)→揉捻(揉む)→中揉(再び揉み、葉を細かくする)→精揉(形を針状にし乾かす)→乾燥(乾燥させる)→焙煎(炒る)。黒豆が効いていて食べやすかったです。
先日、日本茶インストラクターのKさんが勤務されている、一保堂の都内某店に寄らせて頂きました。

一保堂と言えば京都。京都といえば、行くと必ず買ってくる京番茶。
好きなお茶の一つです。一保堂では「いり番茶」の商品名で販売しています。

いぶしたような香りと茶葉そのままの形が、何とも言えません。